エア (えあ)

【分類】 [神] [竜の柩]
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(1) シュメールの淡水神エンキに当たるバビロニアの神。
知恵と呪法の神、創造の神、宇宙と社会の諸規則の管理者でもあった。
マルドゥクの父。
エアは人類に対して終始一貫して好意的であり、たとえばバビロニアの洪水神話の主人公で旧約聖書のノアに当たるウトゥナピシュティムにひそかに洪水の警告をした。象徴はヤギの頭をもった魚。



エイモス事件 (えいもすじけん)

【分類】 [SF・伝奇・ホラー] [総門谷]
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(1) 1968年ニュージーランドで起きた事件。エイモス・ミラーがUFOからの光で頭皮が溶けて失われ頭蓋骨が剥きだしになり死亡した事件。エイモスの体内からリンが一切検出されなかった。




エイリアン (えいりあん)

【分類】 [SF・伝奇・ホラー] [総門谷]
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【意味】 (→追加)

(1) 八王子のデパートに衝突したUFOの中から出てきたエイリアンの死体には角が生えていた。

神は鬼であったという伝説は世界中にちらばっている。
悪魔は追放された神で、もともと神と同類だったが、悪魔にも角がある。
鬼はエイリアンであり、神であったと篠塚は説明した。




エクソシスト (えくそしすと)

【分類】 [固有] [竜の柩]
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(1) 1973年に上映された、ウィリアム・フリードキン監督の怪奇映画。少女にとりついた悪魔と、悪魔祓いの神父の対決を、スペクタクルとして描いて大ヒットとなった。この映画は従来の怪奇映画の印象を一新し、一流大作のイメージにまで高めた。また、一連の「神対悪魔」物の先鞭をつけ、「オカルト」なることばを日本にも定着させた。

(2) メソポタミア流域に暮らしていたイスラエルの人々は、神が出現するまで、後に邪教と虐げられるバアル神を崇拝していた。これは、イスラム教にも共通した悪魔であり、エクソシストの導入部の遺跡発掘の場面で掘り出された偶像が、バアル神であると虹人は説明する。



エクボ (えくぼ)

【分類】 [普通名詞] [総門谷]
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(1) ロシャス夫人のエクボはまるで少女のような印象を与える。




エクレア (えくれあ)

【分類】 [食物] [総門谷]
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(1) 淳二がE2に着いたときに部屋の中で5人が食べていた。麻有の差し入れ。




エーゲ文明 (えーげぶんめい)

【分類】 [歴史] [竜の柩]
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(1) 前3000年(ないし前2800年)頃から前1200年頃に、エーゲ海周辺地帯を主域として栄えた青銅器文明。

(2) 南波と信子が、アナトリア古代文明博物館の青銅製の遺物や、土器の模様がエーゲ文明と同じ雰囲気であるという感想を持つ。



衛士府 (えじふ)

【分類】 [歴史] [火怨]
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(1) 大宝、養老令に規定された衛府。左衛士府、右衛士府がある。

養老令によれば、督(かみ)、佐(すけ)、大尉、少尉、大志、少志の四等官がおり、その下に諸国から上番した衛士が所属した。

職務は宮中の庁舎や諸門の禁衛・巡検、行幸の前衛・後衛、宮中の夜回りなどであった。

808年(大同3)衛門府を併合し
811年(光仁2)左右の衛門府と改称した。





エジプトからの脱出(出エジプト) (えじぷとからのだっしゅつしゅつえじぷと)

【分類】 [歴史] [竜の柩]
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(1) 旧約聖書の一書『出エジプト記』に記される、モーセの指導によるイスラエル人のエジプト脱出のこと。『出エジプト記』によると、ヤコブ一族が飢饉を逃れてエジプトへ移住し子孫を増やしていたが、やがてエジプト人の奴隷となって苦役に服するようになった。このとき、南パレスティナに逃亡していた羊飼いのモーセは、ある日、神ヤハウェの顕現に接し、同胞の解放者としての使命を与えられてエジプトに戻り、ヘブライ人を率いてエジプトを脱出した。その際ヤハウェは、昼は雲の柱、夜は火の柱をもって民を導き、また海を退かせて民を通らせ、海水の逆流によってエジプト軍の追跡から民を救った。また、シナイへの旅の途中、苦くて飲めない水を甘い水に変え、飢えて不平を言う民のために空からマナを降らせた。

(2) 虹人は、ヤハウェがイスラエルの民の信頼を勝ち得た最大の理由は、モーゼを指導して成功させたエジプトからの脱出であり、ヤハウェはエジプトを敵と見做させることによって、自分への信仰を強固にさせてきたと語る。



エズルアンキ (えずるあんき)

【分類】 [歴史]
【参照URL】 http://act9.jp/fan/report/ai/ryuh/Sumerian.htm
【意味】 (→追加)

(1) e2 - dur2 - an - ki
シュメール語で、ニップルにあるジッグラトのこと。
天と地の絆の家の意。

(2) シャルケヌたちの野営の陣営で、虹人たちは40cm四方の黄金のレリーフを見せられたが、そこに描かれたジッグラトをシャルケヌはエズルアンキと言った。



エゼキエル (えぜきえる)

【分類】 [人名] [竜の柩]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) ユダ王国末期の預言者。元来エルサレムの祭司の一員であった。前597年の第一回バビロン捕囚によって、バビロンへ移された。前593年幻を見て預言者となり、ユダ王国とその都エルサレム、そしてその神殿が、神に対して犯した罪のゆえに滅ぼされることを預言した。前587年エルサレムが占領され、翌年には神殿が破壊され炎上したということが伝えられると、エルサレムとユダ王国の回復と再建のための預言活動を始めた。

(2) 虹人はカルカッタで、エゼキエルが書き残した神の描写と、シヴァの前身であるルドラ神の描写に共通性が見られると語る。

40000年前のシュメールで、エル・ヒッパへ向かおうとしていた敵の船をビームで捕えたまま、虹人は和解策を検討する。神は策謀に長けている、血を流す策より和解策を受け入れるはずだと鹿角が言うと、虹人は、牡牛の一族が人類に行なった最大のペテンとして、バビロンの一件を話し出す。

ヤハウェは、イスラエルをバビロニア帝国のネブカドネザル二世によって滅ぼさせ、民をバビロンに捕虜として連行させた。イスラエルの民が自分らの罪を大いに悔やむと、ヤハウェは、一転してバビロニアは必ず滅びてイスラエルの民が許される日がくると預言する。その言葉を伝える役割を与えられた一人がエゼキエルである。捕虜としての生活を送っているエゼキエルのもとに、ヤハウェはUFOを派遣して数々の幻を見せた。イスラエルの滅亡が神の意思であったと納得させるために、ヤハウェはエゼキエルをUFOに同乗させ、自分たちがイスラエルを炎の町にしていくところを目撃させたと虹人は語る。



エドヴィン・グレイ (えどう゛ぃんぐれい)

【分類】 [人名] [竜の柩]
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【意味】 (→追加)

(1) EMAモーターの発明者。この発明の直後、モーターが何者かに奪われ、グレイ夫妻は行方不明となった。



夷、エビス (えびす)

【分類】 [神話] [竜の柩] [えびす聖子]
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【意味】 (→追加)

(1) 異郷から漂着、来臨する神。七福神の一神。もとは漁民の神で、海底の石、漂着物、寄り鯨などを夷として祀った。また、漂流する水死体を拾うと、豊漁に恵まれるといった伝承があり、流れ仏をえびす様と呼ぶこともある。兵庫県の西宮神社の祭神・夷三郎は、生後三年経っても足が立たず、海に流されてしまった蛭子神である。


(2) えびすの語は「えみし」とともに異民族を意味し、夷、戎、辺などの字が当てられている。古くは東北地方の蝦夷だけでなく、海辺や島などの辺境に住む者たちをも「えびす」と称していた。


(3) 虹人は、イザナギ・イザナミの長男でありながら不吉な存在として追放された骨なしの蛭子が夷であると説明する。水死体が夷と言われるのは、ヒルが真っ白でぶよぶよしていることと、蛭子=夷が海からやって来たためであり、日本海側の漁師は現在でも、見知らぬ水死体を「えべっさん」と呼ぶ。これは、夷には、別の世界から来たという意味があるからで、中国で外国人を意味する文字である「夷」を蛭子に当て嵌めたのもこのためである。

夷の正体は、一般的には事代主神と言われている。イザナギ、イザナミの子である夷の正体が、なぜ大国主命の子・事代主神とされるのか。それは、夷が高天原から追放された神であるからだと虹人は考える。夷は、地上に降りて人間に知恵を与えた。彼らは、龍と呼ばれ、文化の指導者となった。しかし、天上の神たちは龍を許さず、彼らは悪魔とそしられ、夜叉と嫌われ、夷と罵倒されたと言う。

夷のもう一つの正体は、毘沙門である。毘沙門とは、モヘンジョ・ダロを建設したクベーラであり、龍の一族を率いる神である。毘沙門はまた、鉱山師や鍛冶職人が信仰する神でもある。このことから、夷の金と書く「銕」の謎が解けると虹人は言う。毘沙門が鉄を製造したならば、夷もまた鉄を作った神であるといえると述べる。

さらに虹人は、因幡の白兎と夷の共通性について言及する。それは、白兎がいた隠岐島には夷の漂着伝説が多数あり、対岸の出雲の美保関には夷を祀る美保神社があること、夷と白兎はどちらも海を渡ってきたこと、どちらも白くてぶよぶよした皮膚をもつこと、さらには、白兎が小人タイプのエイリアンである可能性があるように、夷にもエイリアンだということを示す逸話があることである。その逸話とは、夷の乗っている船の名である「うつろ舟」という言葉を、江戸時代に出現したアダムスキ型の円盤に対して当時の人が用いたことである。また。海中から拾った石が、全国の夷神社のご神体として祀られているが、たいていが真っ白で、てっぺんが尖って、ロケットを連想させる。夷という文字は大きな弓と分解できるが、空に尾を引くロケットの軌道を地上から見上げれば、正しく大きな弓に思えただろうと虹人は語る。

そして虹人は、蛭子の次に生まれ同じように海に捨てられた淡島の正体が少彦名神であることから、夷と少彦名神が兄弟だったと推測する。つまり、夷と少彦名神と白兎はエイリアンであり、大国主命を指導し、製鉄技術を伝えた神である。
(『竜の柩』)


(4) スクナヒコはシコオに、この海の真ん中にある島の者たちは私をエビスと呼んでいると教えた。
島とは夷の漂着伝説が多数ある隠岐島のことと思われる。
(『えびす聖子』)



エベレスト (えべれすと)

【分類】 [山] [竜の柩]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) ヒマラヤ山脈中央にあり、ネパールとチベットの国境にそびえる世界最高峰。標高8848m。

(2) イシュタルの円盤に乗って、日本へと向かった虹人たちは、出発して二時間後、雲の海に小さな頭を覗かせている尖った山を、エベレストと確認する。



エホバ (えほば)

【分類】 [神話] [竜の柩]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) 旧約聖書の神の呼称。ヤハウェと同義。ユダヤ教では神名を唱えるのを避け、聖四文字YHWHにそれと無関係の母音符号を付し、多くの場合「アドナイ(主)」と称した。エホバという呼称は、この習慣を忘れた16世紀以来のキリスト教会の誤読に基づく。



蝦夷 (えみし)

【分類】 [国・民族] [竜の柩] [火怨] [炎立つ]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) 日本古代の国家形成にあたり、その統一政治・統一文化の支配に抵抗した東日本・北日本の人たちのこと。朝廷に従わないまつろわぬ民をさす。蝦夷という言葉は、未開・野蛮な人をさす中華観念にもとづいている。

(2) 宗像剛蔵は、蝦夷とは中国で言う夷狄、すなわち未開の野蛮な外国人の意味であり、これは、征服王朝であるニホンが、ヒノモトの新たな中心となった東北に対して用いた蔑称であると語る。 (『竜の柩』)



蝦夷征伐 (えみしせいばつ)

【分類】 [歴史] [竜の柩]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) 蝦夷の抵抗を排除し征服して、これを統一国家の支配の中に編成していくこと。

(2) 宗像剛蔵は、ニホンが蝦夷討伐の先頭にたつ者を征夷大将軍と名づけ武門の最高位に位置づけのは、ヒノモトが強大な国家であったからであると述べる。



エルサレム (えるされむ)

【分類】 [地名] [竜の柩]
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【意味】 (→追加)

(1) イスラエルとパレスティナにまたがる都市。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の聖都。前1000年ころ、ダビデ王がエルサレム南東の丘の要害シオンを征服して「ダビデの町」と名づけ、エルサレムはイスラエル王国の首都となった。ダビデの死後王位についたソロモンは、ダビデの町の北側に延びるモリヤの丘に、王宮やヤハウェ神殿を建て、エルサレムは政治的だけでなく宗教的にも国家の中心となった。ソロモンの死後イスラエル統一王国が南北に分裂すると、エルサレムは南のユダ王国の首都となる。前586年、ユダはバビロニアのネブカドネザル王の率いる軍隊によって征服され、エルサレム全市が破壊されて炎上、人々はバビロニアの地に連れ去られる。前538年、ペルシアのキュロス王がユダの民のパレスティナ帰還を許可すると、捕囚された人々の一部はエルサレムに戻り、ヤハウェ神殿の再建にとりかかった。前515年工事は完了し「第二神殿」時代が始まる。

(2) 虹人は、預言者エレミアが、エルサレムのすべての住民に告げたという『エレミア書』の記述を思い浮かべながら、東たちに細かく説明した。



エルズルム (えるずるむ)

【分類】 [地名] [竜の柩]
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【意味】 (→追加)

(1) トルコ北東部、アルメニア地方にある県都。ユーフラテス川の水源に近く、3000mをこえる連山にかこまれた標高1869mの高原に位置する。

(2) アナトリア高原を車で転々としていた南波たちと、ローマに向かった虹人たちがここで落ち合った。アララト山には距離にしてわずか五百キロ。大都市なのでアララト山に登るための装備の調達にも都合が良かった。



エル・ヒッパ (えるひっぱ)

【分類】 [地名] [竜の柩]
【参照URL】
【意味】 (→追加)

(1) ウルやウルクに食糧を供給している小さな町。常駐する施設もない。

4000年前のシュメールで、エル・ヒッパへ向かおうとしていた敵の船をビームで捕えたまま、虹人は和解策を検討する。神は策謀に長けている、血を流す策より和解策を受け入れるはずだと鹿角が言うと、虹人は、牡牛の一族が人類に行なった最大のペテンとして、バビロンの一件を話し出す。



エレミア (えれみあ)

【分類】 [歴史上の人物] [竜の柩]
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【意味】 (→追加)

(1) 古代イスラエルの代表的預言者の一人。その預言の多くは『エレミヤ書』に残されている。前650年ころ、ユダ王国の首都エルサレムの近郊アナトテのレビ人祭司の子として生まれ育つ。エレミヤは前626年に預言者として使命に目覚めた。彼の預言は、その後におこる、前597年のバビロニアによる第一回捕囚に及んだため、彼は迫害と孤独に陥った。前586年第二回捕囚直前、審きから救いへの神の意思の変更を受けとめ、新しい契約へと結晶した。その後エジプト逃亡の一団によってエジプトへ連れ去られ、まもなく死んだとされる。

(2) イスラエルの民が、敵対していたエジプトと、さらには龍信仰をもつフェニキアと提携したことに怒ったヤハウェは、罪を与えた上で信仰を取り戻すような策を練ったと虹人は推測する。神の力を示すには預言が最も効果をあげるため、ヤハウェは、エレミアを選ぶとその口を通してイスラエルの滅亡を告げた。ヤハウェは、エレミアに、主と名乗ったあと、空を飛ぶ「焼けた鍋」を見せた。虹人はこれを、UFOと考え、エレミアは最初にUFOを見せられたから、神が存在すると信じたと語る。



エロヒム (えろひむ)

【分類】 [神] [竜の柩]
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【意味】 (→追加)

(1) 旧約聖書で「神」表す一般名詞として2250回用いられる。ヘブライ語のエール(神)の複数形で、大部分はヤハウェの代りに、この「一(いつ)なる神」を示すのに使われる。

(2) 虹人は「ブトー」という名を聞いて、ヤハウェ以外の神の呼称はエロヒムとケムルビ程度だったはずだと、首を捻った。



エンタシス (えんたしす)

【分類】 [歴史] [総門谷]
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(1) entasis
古代ギリシア建築の円柱の柱身が,中央部でややふくらんでいる様子。直線的な輪郭では中央部が細く見えてしまうのでそれを矯正するためとも、円柱の重心を低くして安定性を増すためともいわれる。この手法は法隆寺などにも見られる。総門谷にあるギリシャのパルテノン神殿に似た建物はエンタシス様式である。




役小角 (えんのおづぬ)

【分類】 [登場人物・神] [総門谷]
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【意味】 (→追加)

(1) 第六死徒。
顕に「冷静を」と祝福の言葉をかけた。

電話ボックスの北口をホムンクルスに襲わせ、黒塗りのセドリックから見ていた。
総理にホムンクルスを潜り込ませて傀儡とし、及川を防衛大学校に戻すよう内示したが、総理が偽者であることがばれ、「腐って死ね」という総門の言葉で死んだ。


(2) =役行者
鬼道を能くする。

生まれた時から額に小さな角が生えていた。
富士山や熊野を始めとして全国の霊山と呼ばれるところはすべて役行者が開いたとされている。




役の行者 (えんのぎょうじゃ)

【分類】 [歴史上の人物] [竜の柩]
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(1) 生没年不詳。七世紀末に大和国の葛城山を中心に活動した呪術者。役小角(えんのおづぬ)、役君(えんのきみ)などとも呼ばれる。後に修験道の開祖として尊崇される。『続日本紀』によると、小角は、鬼神を使役して水をくませ、薪を集めさせるなどし、その命令に従わなければ呪術によって縛るという神通力の持主であった。平安時代中期以降、役小角は説話の中で役行者と呼ばれ、修験道と深く結びつけられるようになった。悪鬼を従え、天を飛ぶという役行者は、日本で最も強力な呪術者として広く知られ、さまざまな伝説を生んでいる。

(2) 虹人は、役の行者に角があり、彼が空を飛び雷電を駆使したことから、角を持つ存在と空を飛ぶことは必ずワンセットであると説く。龍も牛も角があり、鬼にも角がある。昔から角は魔人の象徴であるともに知恵を表す象徴として存在していると言う。



閻魔大王 (えんまだいおう)

【分類】 [神] [竜の柩]
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(1) 冥府の王。死後の世界の支配者として、生前の善悪の行に従って死者に裁きをあたえるとされる。インドに起源するとされる冥界の主ヤマ王の信仰伝承が仏典を通して中国に伝えられたもので、勧善懲悪、因果応報の唱導に利用されたものである。このため、本地は地蔵菩薩であるという信仰が生まれ、死者救済を願うために信仰されるようになった。また、中国土着の冥界観念と習合し、魏晋南北朝時代には、中国土着の冥府の支配者である太(泰)山府君と同化する。日本には、仏教とともに入り、恐ろしい形相で罪ある死者を呵責する冥府の王である反面、地蔵菩薩と習合して信仰対象にもなった。

(2) 西欧の悪魔の大王に相当するのが、閻魔大王である。しかし、閻魔は、中国や東南アジア、日本では邪悪と言うより、悪者を成敗する神として恐れられ、尊敬さえ集めている。西欧とアジアでは、同一の神に対して考え方に差異がある。これは神々の対立がそのまま宗教に反映したと、虹人は考えている。



エンリル (えんりる)

【分類】 [神]
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【意味】 (→追加)

(1) シュメールの大気・嵐の神。天の神アンと地の神キの子。その聖都ニップルがシュメール都市同盟の祭儀の中心となるに及んで、シュメールとアッカドの神々の王とみなされるようになった。最高神としてセム人にベール(「主」の意)と呼ばれて崇拝される。シュメールには王権は都市から都市へ移行するという考え方があったが、天上の王権も同様に考えられた。たとえばウル第三王朝時代はウルの主神ナンナ(シン)が天上における王権=エンリル権を行使した。この王権の付与者がエンリルであった。後にバビロニアの主神マルドゥクにとって代わられる。

(2) シャルケヌは虹人のテントに地図を持ち込んで、どこからやってきたのか訊ねた。天を指差す虹人を見て神だと思い、初めにアン、次にエンリルかと訊いた。

(3) 虹人は、ハンムラビとマルドゥクがエンリルに対してクーデターを起こしたことを話し、エンリルは騙したバビロニアを壊滅させるために、騙っていた龍一族の名を捨て、ヤハウェと名乗ってイスラエルの民の前に姿を現わしたと語った。